看護の世界では、患者さんへの共感力や細やかな観察力、時には冷静な判断力が求められます。MBTIという性格診断を通して、どんなタイプが看護師に向いているのか気になりませんか？このランキングでは、看護師として活躍しやすいMBTIタイプを紹介します。もちろん、どの性格タイプでも素晴らしい看護師になれますが、自分の強みや弱みを知ることで、より自分らしく働くヒントが見つかるかもしれません。
MBTIとは？看護師の仕事との関連性
MBTIは「Myers-Briggs Type Indicator（マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケーター）」の略称で、スイスの精神科医カール・ユングの心理学理論をもとに開発された性格診断ツールです。私たちの性格や行動パターンを16のタイプに分類することで、自己理解や他者との関わり方に役立てることができます。
MBTIの基本と4つの指標について
MBTIでは、4つの軸で性格を分析します。それぞれの軸には対になる特性があり、どちらの傾向が強いかによって、あなたの性格タイプが決まります。
まず「外向型（E）」と「内向型（I）」は、エネルギーの方向性を表します。外向型は人との交流からエネルギーを得るタイプで、内向型は一人の時間で充電するタイプです。
次に「感覚型（S）」と「直感型（N）」は、情報の捉え方の違いです。感覚型は五感を通じた具体的な情報を重視し、直感型はパターンや可能性を重視します。
「思考型（T）」と「感情型（F）」は、意思決定の方法を表します。思考型は論理や客観的な分析を重視し、感情型は人間関係や価値観を大切にします。
最後に「判断型（J）」と「知覚型（P）」は、外界への対応の仕方です。判断型は計画的に物事を進めるのを好み、知覚型は状況に応じて柔軟に対応するのを好みます。
これらの組み合わせによって、ENFJ、ISFP、INTJなど16の性格タイプが生まれます。
看護師の仕事に必要な資質とMBTIの関係
看護師の仕事は多岐にわたります。患者さんの身体的ケアはもちろん、精神的サポート、医師との連携、家族への説明など、様々な役割を担っています。
患者さんに寄り添う共感力は「感情型（F）」の強みです。細かな変化に気づく観察力は「感覚型（S）」が得意とする分野です。また、忙しい病棟での業務管理には「判断型（J）」の計画性が役立ちます。緊急時の柔軟な対応には「知覚型（P）」の適応力が活きてきます。
このように、MBTIの各要素は看護師に求められる様々な資質と関連しています。どのタイプにも強みがあり、それを活かせる場面が看護の現場には必ずあります。
性格タイプを知ることで得られる看護師としてのメリット
自分のMBTIタイプを知ることで、看護師としての働き方に様々なメリットがあります。
まず、自分の強みを活かせる配属先や役割を選びやすくなります。例えば、細かい作業が得意な「感覚型」は手術室や集中治療室での正確な処置に向いているかもしれません。
また、自分の弱点を認識することで、意識的に補う努力ができます。例えば「内向型」の方が患者さんとのコミュニケーションに不安を感じるなら、短い会話でも心を通わせるテクニックを学ぶことができます。
さらに、チーム医療の中で、異なるタイプの同僚との協力関係を築きやすくなります。「思考型」と「感情型」が互いの視点を尊重することで、より良い患者ケアにつながります。
看護師に最も向いているMBTIタイプランキング
看護師という職業には、どのMBTIタイプも活躍できる可能性がありますが、特に相性が良いと言われるタイプをランキング形式でご紹介します。
1位：ENFJ（教育者タイプ）- 患者との信頼関係を築く天才
ENFJは「外向型・直感型・感情型・判断型」の組み合わせで、「教育者」や「主人公」とも呼ばれるタイプです。
患者さんの気持ちを敏感に察知し、心からのケアを提供できるのがENFJの強みです。コミュニケーション能力が高く、患者さんとの信頼関係を自然に築けます。また、チーム内でもリーダーシップを発揮しやすく、周囲の看護師をまとめる役割も得意です。
計画性があるため、複数の患者さんのケアを同時に管理する能力に優れています。何より、人の成長や回復を助けることにやりがいを感じるため、看護師という仕事そのものに大きな満足感を得られます。
ただし、完璧主義の傾向があるため、理想と現実のギャップに悩むことも。自分自身へのケアも忘れないようにすることが大切です。
2位：ESFJ（領事官タイプ）- 細やかなケアと実務能力の持ち主
ESFJは「外向型・感覚型・感情型・判断型」の組み合わせで、「領事官」や「援助者」とも呼ばれます。
実務能力が高く、看護業務の細かな手順をしっかりとこなせるのがESFJの特徴です。患者さんの具体的なニーズに気づき、適切なケアを提供できます。また、温かい人柄で患者さんを安心させる力があります。
組織や伝統を大切にする傾向があるため、病院のルールやプロトコルをきちんと守り、安全な医療を提供できます。チームワークを重視し、同僚との協力関係を築くのも得意です。
一方で、変化や新しい方法への適応に時間がかかることがあります。医療技術の進歩が速い現代では、新しい知識や技術を積極的に学ぶ姿勢が求められます。
3位：ISFJ（擁護者タイプ）- 縁の下の力持ちで患者を支える
ISFJは「内向型・感覚型・感情型・判断型」の組み合わせで、「擁護者」や「守護者」とも呼ばれます。
忍耐強く細やかな観察力を持ち、患者さんの小さな変化も見逃しません。控えめな性格ながら、確実に業務をこなし、患者さんの安全を守る力があります。
記憶力に優れているため、患者さんの好みや習慣を覚えていて、パーソナライズされたケアを提供できます。責任感が強く、最後まで患者さんに寄り添う姿勢は、長期的な看護が必要な場面で特に活きてきます。
ただし、自己主張が控えめなため、意見を言うべき場面でも遠慮してしまうことがあります。患者さんの安全のためには、必要な時に声を上げる勇気も大切です。
4位：INFJ（提唱者タイプ）- 直感と共感で患者の心を読む
INFJは「内向型・直感型・感情型・判断型」の組み合わせで、「提唱者」や「擁護者」とも呼ばれます。
直感力と共感力に優れ、患者さんの言葉にならない苦しみや不安を感じ取ることができます。深い洞察力で患者さんの状態を総合的に理解し、心のケアも含めた全人的な看護を提供できます。
一人ひとりの患者さんに真摯に向き合い、その人らしさを尊重したケアを心がけます。また、未来を見通す力があるため、患者さんの回復過程を予測し、先手を打った対応ができます。
しかし、感受性が強いため、辛い状況の患者さんの感情を受け止めすぎて疲れてしまうことも。適度な距離感を保つことが長く看護師を続けるコツです。
5位：ENFP（広報活動家タイプ）- 明るさで病棟を元気にする
ENFPは「外向型・直感型・感情型・知覚型」の組み合わせで、「広報活動家」や「冒険家」とも呼ばれます。
明るく前向きなエネルギーで、患者さんに希望を与えることができます。創造性に富み、患者さんが退屈しないような工夫や、苦痛を和らげる新しいアプローチを考え出すのが得意です。
柔軟性があり、急な状況変化にも対応できます。また、人との繋がりを大切にするため、患者さんとの信頼関係を築きやすいです。
一方で、細かい定型業務や記録に苦手意識を持つことがあります。看護業務には正確さが求められる場面も多いため、意識的に集中力を高める工夫が必要です。
看護師として活躍できるMBTIタイプの特徴と強み
MBTIの各指標がどのように看護の現場で活かされるのか、より詳しく見ていきましょう。
外向型（E）vs 内向型（I）- 看護現場での活かし方
外向型（E）の看護師は、患者さんやご家族とのコミュニケーションが活発で、初対面でも自然に会話を広げられます。チーム医療の中でも意見を発信しやすく、カンファレンスなどで積極的に発言できます。明るいエネルギーで病棟の雰囲気を明るくする力もあります。
一方、内向型（I）の看護師は、じっくりと患者さんの話に耳を傾け、深い信頼関係を築けます。観察力に優れ、患者さんの小さな変化に気づきやすいです。また、一人で集中して取り組む業務（記録作成や複雑な医療機器の操作など）で力を発揮します。
外向型は大勢の患者さんを担当する外来や、コミュニケーションが重要な精神科などに向いています。内向型は一人ひとりとじっくり関わる緩和ケアや、集中力が必要なICUなどが適しているかもしれません。
感覚型（S）vs 直感型（N）- 患者観察とケアプランへの影響
感覚型（S）の看護師は、五感を使った観察に優れ、患者さんの身体的な変化を見逃しません。手順に忠実で、確実に業務をこなせます。現実的な視点で患者さんの状態を評価し、具体的なケアを提供できます。
直感型（N）の看護師は、患者さんの状態から将来の経過を予測する力に優れています。症状の背後にある原因を探る洞察力があり、患者さんの言葉にならないニーズを感じ取ります。また、新しい看護アプローチを考え出す創造性も持ち合わせています。
感覚型は正確な処置が求められる手術室や、細かな観察が必要な集中治療室などに向いています。直感型は患者さんの全体像を捉える必要がある在宅看護や、複雑な問題を抱える患者さんのケースマネジメントなどが適しているでしょう。
思考型（T）vs 感情型（F）- 医療判断と患者対応のバランス
思考型（T）の看護師は、論理的な判断ができ、感情に流されずに冷静な対応ができます。医療上の判断を客観的なデータに基づいて行い、効率的な業務改善を提案できる力があります。緊急時にも冷静さを保ちやすいです。
感情型（F）の看護師は、患者さんの気持ちに寄り添う共感力に優れています。患者さんやご家族の心理的ケアが自然にでき、温かみのある対応で安心感を与えられます。チーム内の人間関係にも気を配り、調和を保つ役割を担うことが多いです。
思考型は緊急性の高い救急外来や、論理的判断が求められる管理職などに向いています。感情型は患者さんの心理面のケアが重要な緩和ケアや小児科などが適しているかもしれません。
判断型（J）vs 知覚型（P）- 業務管理と柔軟対応の違い
判断型（J）の看護師は、計画性があり、時間管理が得意です。複数の患者さんのケアスケジュールを効率よく組み、予定通りに業務を進められます。また、ルールや手順を大切にし、安全な医療を提供する意識が高いです。
知覚型（P）の看護師は、状況の変化に柔軟に対応できます。予定外の出来事にも動じず、その場に応じた最適な判断ができます。また、患者さんの状態に合わせてケアプランを柔軟に修正する適応力があります。
判断型は業務の流れが決まっている外来や、計画的なケアが必要な回復期リハビリテーション病棟などに向いています。知覚型は状況が刻々と変わる救急外来や、患者さんの状態に合わせた対応が求められる在宅看護などが適しているでしょう。
看護師として苦労しやすいMBTIタイプとその対策
どのMBTIタイプにも強みがありますが、看護師という職業では苦労しやすい面もあります。それぞれの課題と対策を見ていきましょう。
INTP・INTJ（論理的タイプ）の課題と乗り越え方
INTP（建築家タイプ）やINTJ（戦略家タイプ）は、論理的思考に優れ、複雑な医学知識の理解が得意です。しかし、感情表現や共感が自然にできないことがあり、患者さんとの関係構築に苦労することがあります。
また、理論や効率を重視するあまり、患者さんの感情面へのケアが不足しがちです。さらに、独立心が強く、チーム医療の中での協調性に課題を感じることもあります。
これらのタイプが看護師として活躍するためには、意識的に共感スキルを磨くことが大切です。例えば、患者さんの言葉に「それは辛いですね」と共感の言葉を返す練習をしたり、非言語コミュニケーション（表情やジェスチャー）にも注意を払ったりすることで、徐々に改善できます。
また、自分の論理的思考力を活かせる場面（例：複雑な症例の分析や、エビデンスに基づいた看護計画の立案など）で貢献することで、チーム内での自分の役割を見出せるでしょう。
ESTP・ISTP（冒険者タイプ）の看護師としての工夫
ESTP（起業家タイプ）やISTP（巨匠タイプ）は、実践的で行動力があり、緊急時の対応に優れています。しかし、日常的な定型業務やルーティンワークに退屈を感じやすく、長期的な患者ケアへの忍耐力が試されることがあります。
また、現在の状況に集中するあまり、予防的なケアや将来を見据えた計画が不足しがちです。さらに、自由を好む性格から、病院の厳格なルールや階層構造に窮屈さを感じることもあります。
これらのタイプが看護師として長く活躍するためには、変化のある職場環境を選ぶことが一つの方法です。救急外来や手術室など、状況が刻々と変わる部署では、その場の判断力や実践力が活きます。
また、日常業務の中にも小さな挑戦を見つける工夫が効果的です。例えば、より効率的な業務方法を考案したり、新しい医療機器の使い方をマスターしたりすることで、刺激を得られます。
自分の弱点を補う具体的なテクニック
どのMBTIタイプにも弱点はありますが、それを補うテクニックを身につけることで、より良い看護師になれます。
まず、自己認識を深めることが大切です。自分がどんな状況でストレスを感じやすいか、どんな業務が苦手かを把握しておきましょう。例えば、内向型の方は、一日中人と関わる業務の後には、一人で過ごす時間を確保するなど、エネルギー回復の方法を知っておくことが重要です。
次に、苦手な分野は意識的に練習することです。例えば、細かい記録が苦手な直感型の方は、チェックリストを活用するなど、自分なりのシステムを作ると良いでしょう。
また、チーム内で互いの強みを活かし合うことも効果的です。例えば、患者さんとの関係構築が得意な感情型の看護師と、医療機器の操作が得意な思考型の看護師が協力することで、より良いケアが提供できます。
配属先別！相性のよいMBTIタイプ
看護師の働く場所は多岐にわたります。それぞれの部署に求められる資質と、相性の良いMBTIタイプを見ていきましょう。
救急外来に向いているタイプ – 瞬発力と判断力
救急外来では、刻々と変わる状況に対応する瞬発力と、限られた情報から素早く判断する力が求められます。
| MBTIタイプ | 救急外来での強み |
|---|---|
| ESTP（起業家） | 危機対応力と実践的な問題解決能力 |
| ESTJ（幹部） | 冷静な判断力と効率的な業務遂行能力 |
| ISTP（巨匠） | 冷静さと手先の器用さ |
これらのタイプは、緊急時にも冷静さを保ち、必要な処置を迅速に行える特性があります。特にESTPは状況適応力に優れ、次々と入ってくる救急患者に対応できます。ESTJは指示系統を明確にし、チームを効率よく動かせます。ISTPは無駄な動きなく、正確な処置ができます。
緩和ケア病棟に向いているタイプ – 共感力と寄り添う力
緩和ケア病棟では、終末期の患者さんやご家族の心に寄り添い、その人らしい最期を支える共感力が重要です。
| MBTIタイプ | 緩和ケアでの強み |
|---|---|
| INFJ（提唱者） | 深い共感力と直感的な患者理解 |
| ISFJ（擁護者） | 細やかな配慮と忍耐強いケア |
| ENFJ（教育者） | 温かい人間関係構築と心理的サポート |
これらのタイプは、患者さんの言葉にならない思いを感じ取り、心のケアを大切にできます。INFJは患者さんの内面を深く理解し、一人ひとりに合ったケアを提供できます。ISFJは日々の小さな変化に気づき、最期まで丁寧なケアを続けられます。ENFJは家族も含めた関係性を支え、心理的な支援ができます。
手術室に向いているタイプ – 正確さと集中力
手術室では、高い集中力と正確な手技、チームワークが求められます。ミスが許されない緊張感のある環境です。
| MBTIタイプ | 手術室での強み |
|---|---|
| ISTJ（管理者） | 正確さと手順遵守の徹底 |
| INTJ（戦略家） | 先を読む力と効率的な準備 |
| ESTJ（幹部） | 明確なコミュニケーションと責任感 |
これらのタイプは、手順を正確に守り、集中力を持続できる特性があります。ISTJは細部まで注意を払い、ミスなく業務をこなせます。INTJは手術の流れを予測し、先回りして準備ができます。ESTJはチーム内の役割分担を明確にし、効率的な手術進行に貢献できます。
小児科に向いているタイプ – 明るさと柔軟性
小児科では、子どもの特性を理解し、柔軟に対応する力と、明るく安心感を与える人柄が大切です。
| MBTIタイプ | 小児科での強み |
|---|---|
| ENFP（広報活動家） | 創造性と子どもを楽しませる能力 |
| ESFJ（領事官） | 温かい雰囲気作りと保護者対応 |
| ESFP（エンターテイナー） | 明るさと即興的な対応力 |
これらのタイプは、子どもたちとの関係を自然に築き、不安を和らげる力があります。ENFPは遊び心があり、処置も楽しい体験に変えられます。ESFJは保護者の不安にも配慮し、家族全体をサポートできます。ESFPは明るいエネルギーで病棟を元気にし、子どもたちの笑顔を引き出せます。
精神科に向いているタイプ – 冷静さと受容力
精神科では、患者さんの言動に動揺せず、受容的な態度で接する力と、適切な距離感が求められます。
| MBTIタイプ | 精神科での強み |
|---|---|
| INFJ（提唱者） | 深い洞察力と非判断的な受容 |
| INTP（建築家） | 客観的な分析と冷静な対応 |
| ENFJ（教育者） | 信頼関係構築と治療的コミュニケーション |
これらのタイプは、患者さんの内面を理解し、適切な関わりができる特性があります。INFJは患者さんの言葉の裏にある気持ちを感じ取り、深い理解を示せます。INTPは患者さんの言動を個人的に受け止めず、客観的な視点を保てます。ENFJは患者さんとの信頼関係を築き、回復への意欲を引き出せます。
実際の看護師が語るMBTIと仕事の関係
MBTIタイプによって、看護師としての働き方や感じるやりがい、直面する課題は異なります。実際の看護師の視点から見てみましょう。
「ENFJ看護師」の日常と患者との関わり方
ENFJタイプの看護師は、患者さんとの関わりを大切にし、一人ひとりに合ったケアを心がけています。
朝のラウンドでは、単に体温や血圧を測るだけでなく、「昨日はよく眠れましたか？」「ご家族の写真、素敵ですね」など、患者さんとの会話を大切にします。患者さんの表情や言葉から、不安や痛みを敏感に察知し、先回りしてケアを提供することが多いです。
チーム内では、新人看護師のサポートや、患者さんの情報共有を積極的に行います。カンファレンスでは、患者さんの心理面も含めた全体像を伝え、より良いケア方法を提案することが多いです。
ENFJの課題は、時に患者さんの問題を抱え込みすぎてしまうこと。「この患者さんのためにもっとできることがあるはず」と考え、自分の限界を超えて頑張りすぎることがあります。休息をとり、自分自身をケアする時間も大切にすることで、長く看護師を続けられます。
「ISTJ看護師」の仕事術と苦労した点
ISTJタイプの看護師は、正確さと責任感を持って業務に取り組みます。
業務開始前には必ずToDoリストを作成し、優先順位をつけて効率よく進めます。患者さんのバイタルサインや検査値の微細な変化も見逃さず、異常の早期発見に貢献することが多いです。
マニュアルや手順を重視するため、新しい医療機器の使い方もしっかり習得し、安全な医療の提供に努めます。記録も詳細かつ正確で、他のスタッフからの信頼も厚いです。
ISTJが苦労するのは、予定外の変更や急な業務追加への対応です。計画通りに進まないと不安やストレスを感じやすいため、「予定変更はあり得る」という心構えを持ち、柔軟性を意識的に高める努力をしています。
また、感情表現が控えめなため、患者さんとの関係構築に時間がかかることも課題です。意識的に共感の言葉を使ったり、笑顔を心がけたりすることで、徐々に改善できます。
「INFP看護師」が見つけた自分らしい看護スタイル
INFPタイプの看護師は、深い共感力と理想を持って看護に取り組みます。
患者さんの話に真摯に耳を傾け、その人の価値観や希望を尊重したケアを提供することを大切にしています。特に、言葉にできない患者さんの気持ちを感じ取る力に優れ、「この看護師さんだけが私の気持ちをわかってくれる」と言われることも少なくありません。
一方で、現実の医療現場では理想通りにいかないことも多く、当初は葛藤を感じることが多かったといいます。時間的制約や業務の多さから、十分に患者さんと関わる時間が取れないことにストレスを感じていました。
しかし、短い時間でも質の高い関わりを持つ方法を模索し、例えば検温の際に一言添える、患者さんの好きな話題を覚えておくなど、小さな工夫を重ねることで、自分らしい看護スタイルを確立していきました。
また、緩和ケアや精神科など、患者さんの内面に寄り添うことが特に重要な分野に進むことで、自分の強みを活かせる場所を見つけられました。
MBTIを活かした看護師のキャリアアップ術
MBTIタイプを知ることは、自分の強みを活かしたキャリア構築にも役立ちます。
自分のタイプを知って伸ばすべき強み
自分のMBTIタイプの強みを意識的に伸ばすことで、看護師としての専門性を高められます。
例えば、「感情型（F）」の方は、患者さんの心理面のケアに関する専門知識を深めることで、より質の高い精神的サポートができるようになります。緩和ケア認定看護師や精神看護専門看護師などの道も考えられるでしょう。
「思考型（T）」の方は、データ分析や根拠に基づいた看護実践に強みがあります。感染管理認定看護師や医療安全管理者など、分析力を活かせる分野での専門性を高めると良いでしょう。
「判断型（J）」の方は、計画性と組織力を活かして、看護管理者や教育担当者としての道を探ることも可能です。一方、「知覚型（P）」の方は、状況対応力を活かして救急看護や災害看護などの分野で力を発揮できるでしょう。
苦手分野を補うための具体的な方法
自分の弱点を認識し、意識的に補うことも大切です。
例えば、「内向型（I）」の方がリーダーシップを発揮する必要がある場合は、事前準備を徹底することで不安を減らせます。チームメンバーとの1対1の関係構築から始め、徐々に集団での発言に慣れていくアプローチも効果的です。
「直感型（N）」の方が細かい業務管理に苦手意識がある場合は、チェックリストやリマインダーを活用するなど、システム化することで克服できます。
また、自分とは異なるタイプの同僚から学ぶことも大切です。例えば、「感覚型（S）」の方が「直感型（N）」の同僚の発想力に学び、「感情型（F）」の方が「思考型（T）」の同僚の分析的アプローチを取り入れるなど、互いの強みを共有することで、チーム全体のケアの質が向上します。
リーダーシップを発揮しやすいMBTIタイプと役割
看護チームのリーダーシップには、様々なスタイルがあります。MBTIタイプによって、発揮しやすいリーダーシップの形は異なります。
「ENTJ（指揮官）」や「ESTJ（幹部）」は、明確な指示と効率的な業務管理で、チームを目標に向かって導くリーダーシップを発揮しやすいです。病棟管理者や看護部長など、組織全体を動かす立場に向いています。
「ENFJ（教育者）」や「ESFJ（領事官）」は、チームメンバーの成長をサポートし、調和を保ちながら目標達成を目指すリーダーシップが得意です。教育担当や新人指導など、人材育成の役割に適しています。
「INFJ（提唱者）」や「INTJ（戦略家）」は、ビジョンを示し、長期的な視点で変革を促すリーダーシップを発揮できます。専門看護師や研究者など、看護の質向上を目指す役割に向いています。
「ISTP（巨匠）」や「ISFP（冒険家）」は、率先垂範型のリーダーシップが自然です。自らの技術や姿勢で模範を示し、チームを導きます。専門技術を要する分野のエキスパートとして活躍できます。
まとめ：あなたのMBTIタイプを看護の力に変える方法
MBTIは単なる性格診断ではなく、自分自身をより深く理解し、看護師としての可能性を広げるツールです。どのタイプにも強みと弱みがあり、看護という多様な役割を持つ職業では、あらゆるタイプが活躍できる場所があります。
自分のタイプを知ることで、強みを活かせる配属先や役割を選んだり、苦手な面を意識的に補ったりすることができます。また、異なるタイプの同僚との協力関係を築くことで、より良いチーム医療が実現します。
最も大切なのは、MBTIの結果に縛られず、自分らしい看護を追求することです。患者さんのために、自分の個性を最大限に活かしてください。
